前の項でスポーツ中のパフォーマンスと水分補給がどれだけ
影響があるかおわかりになったことと思います。
いくら水分補給をしっかりしても、運動中の発汗・蒸発には追いつくことはできないことです。が、最高のパフォーマンスであり続けられるよう水分補給に工夫をしていきたいものです。
次は実際に何を
どれだけ飲んだらいいのか?また、競技時間や競技の種類などによって違った水分のとり方など 活動前、活動中、活動後にわけて紹介します。
■運動前には何をどれだけ飲むか
運動の前1〜2時間前には水か炭水化物【糖分】を含む水分【スポーツドリンクなど 糖分8%以下のもの】
消化に時間がかかるので炭水化物を含む水分は運動の30分前までに。食後に運動をして、わき腹が痛くなった〜という経験があると思います。これは消化の際、胃に血液供給を集中しますが、胃に食べ物【特に固形】が入ったままで活動をすると胃に血液を集中できず、筋肉へと流れてしまうので血液不足でわき腹が痙攣したり痛みが出ます。運動中は(水分以外は)なるべく胃を空っぽにして活動したほうがよいです。
ですから、30分以降は比較的胃に滞在する時間の短い水のみにする。15分前にも水をコップ1杯ほど飲んでおきます。
■運動中は何を飲んだらよいか
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運動する長さが60分以内の場合は水
だけでも大丈夫です。練数の長さが60分より長い場合は炭水化物の入った(8%以下)飲み物(市販のスポーツ飲料水を水で少し薄めたもの)
と水を交互に飲みましょう。
【例えば、最初の休憩のときは水、次の休憩ではスポーツドリンク、次の休憩は水,その次はスポーツドリンクを飲むというパターン)
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もし、強度の高い運動、気温や湿度が高い環境で運動する場合は薄めたスポーツドリンクを飲み、
十分な休憩をとるようにしましょう。
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10〜15℃の飲み物が体に吸収されやすいです。
■運動後は何を飲んだらいいか?
運動前、運動中に水分補給をしていても、汗や尿で失ったからだの水分に追いつくことはなかなかできません。活動後は炭水化物を含む水分を沢山とり、食事も水分の多い食事【スープ】や水分を多く含んだ果物【オレンジなど】をとるようにします。活動終了後、2時間以内に集中し、しっかりと水分を補給します。トレーニング期にはプロテインパウダーなどを混ぜた牛乳などを飲むと疲労からの回復、筋肉の再結合にも貢献します。尿の色をチェックし、もし、濃い黄色であれば 水分が不足しているサインです。水分をちょくちょく取り、尿の色もチェックするようにして次の練習時には体重が元に戻っているかどうかもチェックします。
■いつ・どれだけの水分を補給するか
運動前
運動中
運動後
■運動中の水分補給で避けるべきこと
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果汁ジュース、炭水化物の入ったジェリー類、ソーダ類、炭水化物が8%以上含まれているスポーツ飲料など糖分のたくさん入った甘い飲み物は、血糖値を急に上げ、それを正常にもどそうとするホルモンが働き、運動に必要な血中のエネルギーを余分に取っていってしまい、パフォーマンスの低下にもつながるので避ける。
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カフェインや酒類の入った飲み物は体内の水分を余計に排出させる働き(利尿効果)があるので運動中は避けましょう。
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