体重制限があったり、やせようとして、水分を取らずにいたりすると、
体内の水分が極端に低下し、血液循環が悪くなり、パフォーマンスの低下どころか集中力の低下、またそれにより不注意による怪我も発生したりします。
また、血液がドロドロになるので心臓へ負担が大きくかかったり、筋肉の収縮機能の低下、熱疲労 更には熱射病になって命を失うことだってあります。
運動中に失われる水分をこまめに補給したほうが運動によいという科学的文献が多くあります。
パフォーマンスや本来の人間の機能を維持するためには水分補給が大切なポイントとなるのは確かです。
ここでは、まず、運動と水分の係わりについて注目しています。
■体内の水分とその働き
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大人の体の約60%は水分でできています。また、筋細胞は脂肪細胞より水分量が多いといわれています。
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筋肉や組織の細胞内、血液、リンパなどに含まれている
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呼気、尿、排泄物にも含まれる。
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筋収縮やエネルギー発生システムの化学変化に使われる
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栄養の運搬
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汗(体の温度を下げる)
日常生活で約2〜2.5Lの水分を排出(呼気、尿、汗、便)し、補給(食事、飲料)しています。
運動を行ったり、暑い夏などは、汗がでて、より水分を失うことになります。
この時、水分補給を怠ると体が水分不足になり、色々な障害があらわれます。
■運動による体内の反応と水分不足による体の機能障害
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運動をしたり、気温が高いと、体温が上がる。
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それを察知した脳のセンサーが体温を下げよう(一定に保とう)と体に命令を出します。→汗がでる。(汗が蒸発することにより体の熱が下がる仕組み)
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汗が出ると、体内の水分量が減る。(筋肉内、血液内の水分が低下する。)→機能の低下
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このまま水分が補給されないままで運動をし続けると、熱エネルギーも発生しつづけ、それを冷やそうとする汗も出続ける→更に筋肉内、血液内の水分が低下する
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筋肉の細胞内の水分とミネラル不足により筋収縮のシステムが低下する。
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筋肉内に生じた老廃物・疲労の素(乳酸)を細胞内から排出・運搬または還元するシステムも低下する。
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血液が水分不足によりドロドロ状態になり酸素や栄養を運べなくなる。機能の低下または停止
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汗が止まってしまうと体温が上がり続け、体内のたんぱく質が固まる
■体内の水分不足と運動への影響
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体の水分不足はアスリートが短時間の運動したときにも影響が出始めます。
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体の水分不足は体重がほんの1〜2%失われるだけでパフォーマンスに影響が出始めます。
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体の水分が体重の2%以上うしなわれたとき、全体の運動能力の48%も低下します。
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体の水分が体重の3%以上失われると、熱ケイレン、熱疲労、熱射病のリスクが上がります。
■体内の水分不足(脱水症状)と症状
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喉の渇き
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めまい
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イライラする
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筋肉の硬直・ケイレン
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頭痛
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気分が悪くなる・吐き気
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体がだるく感じる。無気力感がする
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パフォーマンスの低下
★では、実際に何をいつのタイミングでどれだけ飲んだらよいかみてみましょう。